株式会社モルテック
代表取締役社長 松井宏一
(神奈川県川崎市、プラスチック型部会城南地区会所属)
弊社は、機械補償制度に4年前に加入しました。8年前に、この制度がスタートしたそうですから、中間くらいで加入したことになります。最初は、この制度のことを疑っていまして、あまり話しを聞かなかったのですが、セミナーに参加して、じっくりと話しを聞いてみると、なかなかいい制度だと思い直しまして、加入することにしました。あれから4年経ちましたが、今では、この制度に大変感謝していますし、加入して本当に良かったと思っています。
加入時には、当然のことながら毎月の掛金が問題となります。掛金の算出方法には2通りあります。電力規模から算出する方法と、機械資産総額で算出する方法です。両方の場合で掛金を算出していただいたのですが、出てきた掛金には、かなりの差がありました。弊社の場合には機械総額での算出額の方が安かったので、そちらにしました。これから加入される方は、両方の方法で掛金を算出して比較した方がいいと思います。片方の算出方法だけで、「高いな」と思った方は、もう1つの方法でも算出してもらってみては、いかがでしょうか。
加入して4年の間には、いろいろな事故がありました。あまり自慢になりませんが、保険申請した事故は20件あります。このうち補償対象とならなかったのは1件だけで、他の19件に関しては、補償金を頂きました。
保険対象とならなかったのは、『腐食』による故障です。腐食の場合には補償対象にならないことは知っていましたが、腐食した原因は作業者のミスでした。水を入れてはいけない場所に水を入れてしまったために起きた事故だったのです。原因が作業ミスならいいだろうと思って申請してみましたが、これは補償対象になりませんでした。原因が何であろうと、『腐食』に関しては補償対象にはなりません。ちなみに、『磨耗』と『消耗』、『劣化』についても、補償対象外となります。
この共済制度の良い所は、「原因不明の事故は保険対象になる」ということです。機械修理を依頼した場合、「原因不明の事故」というのは意外と多いものです。具体的な事例を上げますと、放電加工機の制御盤ディスプレイが見えずらくなって修理を依頼したことがあります。使っているうちに、なんとなく暗くなってきたので、盤面を開けて拭いたのですが、余計に暗くなってしまいました。修理依頼をしたのですが、ディスプレイの故障ということで、原因は特定できませんでした。『劣化』でもないですし『磨耗』でもないのです。結局、ユニットごと交換してもらったのですが、これは保険対象となりました。
弊社で保険対象となった事故の具体例をいくつか挙げます。
1.汎用フライス盤の事故:
定期的なグリスアップを忘れていて、テーブルが動かなくなりモーターが故障しました。モーターを交換しました。
2.エアーコンプレッサーの事故:
急に動かなくなりまして、モーターを交換しました。
3.ワイヤーカットの事故:
以前よりも加工速度が遅くなってきたため修理を依頼しました。これも調査の結果、補償対象となりました。
明らかに事故と呼べるものでなくても、補償対象となる場合もあります。まずは申請して調査してもらうことが重要です。
皆さんの中には、「申請が大変なんじゃないか?」とか、「保険扱いにすると、すぐに修理を呼べないんじゃないか?」などと心配されている方もいらっしゃるかと思います。
そんなご心配には及びません。事故が起きたら、機械メーカーへは、すぐに修理を依頼できます。この際に、三枝様にFAXを1枚送って、事故があったことだけは伝えておきます。その事故が補償対象となるかどうかは、別の話です。とにかく事故申請だけしておきます。FAX台紙を加工現場に常備しておき、書き方さえ説明しておけば、誰でも簡単にできることです。弊社では、各工程の加工担当者が、FAXを送るところまでは行います。申請漏れが出ないよう、修理依頼するときには、必ず三枝様に連絡するように徹底しています。この後の処理に関しては、三枝様から、何を出せばいいかというFAXが届きますので、その内容に沿って資料を提出すればいいのです。書類といっても、事故報告書と修理報告書、事故写真と請求書くらいです。わからなければ、三枝様の担当の方が丁寧に教えてくれますので、難しいことは何もありません。通常の事故であれば、書類だけの手続きで補償金が入ってきます。ただし、高額修理の場合には、保険会社に依頼を受けた調査員が事故内容を確認するためにやってきます。マシニングセンターの主軸破損による交換などは、これに該当します。
修理依頼した時に、特に注意する必要があるのは、機械メーカーの修理担当者が書く『修理報告書』の内容です。ポイントは、「事故の原因は何か?」を、必ず明確にしてもらうことです。原因によって保険対象になるのか、ならないのかが決まりますので、ここは重要です。
この制度は、本当にお得な制度だと思います。私がご紹介して加入した会社が数社ありますが、皆さん、とても喜んでいます。この制度に加入するために、東部支部の会員になった会社もあるくらいです。東部支部の会員なのにこの制度を利用しないのは、実にもったいない話だと思います。
余談になりますが、弊社では建物の火災保険も、三枝様に切り替えました。理由は、今まで加入していた保険よりも掛金が安いからです。保険というのは、一度加入してしまうと、なかなか見直しをしないものですが、たまには見直すべきだと思いました。なにしろ、定額でずっと払い続けるものですから。
皆さん、これを機会に、機械補償制度への加入を検討されてみては、いかがでしょうか。